風のメロディー

鳥の群れが羽ばたき帰る場所
やっとたどり着いたの
クラスの仲間にまぎれた背中
すぐにわかる声

ざわめく隙間くぐり抜けて
駆け出す音楽室(キョウシツ)へ
光る廊下 響き渡る
足音染みこんでくる

めぐりめぐる季節
刻み続けてた 胸の時計
両手で大事そうに抱えている
気持ちに ほら 気付いた心

身体くすぐる 淡色の風に乗り
君にそっと届け 小さなメロディー
広く澄み渡る優しい笑顔に
今にも吸い込まれそうで

  卒業してから何年も
会わなくなってたね
口げんかをして気まずくなっても
すぐ仲直りしたのに...

いつもいつの時も
この胸支えてくれた人
そのまなざしの奥 輝いている
彼女のこと 見抜いた心

オレンジの海 映る放課後の窓
今も残る この秘密の落書き
いたずらにはしゃいだ夢の日々は
いつしかこみあげる涙

身体くすぐる 淡色の風に乗せ
遠くにじむ空に 小さなメロディー
手を差し出したなら 掴めそうな
瞳はもう違うところへ
君へのメロディー
風にまぎれて...